身体を病原菌の感染から守ってくれる
健康な人の腸内にはビフィズス菌が大量にいます。もっとも典型的なのが、母乳で育っている赤ちゃん。腸内フローラの99%をビフィズス菌が占領し、それによって酢酸や乳酸が作られるため、腸内のpH(ペーハー)は大きく賛成に傾いています。これが病原菌の増殖を抑え感染を防いでいるんです。粉ミルクなどの人工栄養で育っている赤ちゃんより、母乳栄養児のほうが下痢や腸炎が少なく、死亡率が低いのはこれが原因だと思われます。もちろん赤ちゃんだけでなく幼児や成人も同じことです。腸内でビフィズス菌が優勢なほど病原菌が侵入しても感染がおこりにくくなります
腸内の腐敗を抑えてくれる
タンパク質が腸内で悪玉菌に分解されると、アンモニア、アミン、インドール、硫化水素などの腐敗物が作り出されてしまいます。これが体内に吸収されて便秘、下痢、がん、高血圧といった色々な病気の原因になったり、老化を進行させたりするわけです。糞便の悪臭の原因になるのもこれらの腐敗物で、ビフィズス菌はその悪玉菌と戦って腸内の腐敗を抑えてくれます
ビタミンを作ってくれる
これはビフィズス菌の主要な役割とまではいえませんが、ビタミンB1、B2、B6 、B12、K12、ニコチン酸、ヨウ素などを作り出します。その一部が体内に吸収されて健康増進に役立っているといわれています。
腸の運動を促して便秘を防いでくれる
腸内フローラのバランスが崩れると細菌性下痢を起こすことがあります。ビフィズス菌が腸内で増殖することは腸内フローラのバランスが正常だということですから、この下痢を予防することになります。下痢を起こしてしまってからでも、ビフィズス菌を増やすことできちんと治療することができます。
身体の免疫力を高めてくれる
ビフィズス菌の菌体には、体の免疫機能を刺激して免疫力を高める物質が含まれています。したがって腸内のビフィズス菌が自己融解することで、菌体の成分が体内に吸収され、免疫の向上を助けていると考えられています。
発がん物質を分解してくれる
腸内には食べ物の成分をニトロソアミンなどの発ガン性物質にしてしまう悪玉菌がいるのです。しかし一方で、ビフィズス菌がある種のニトロソアミンを分解する働きを持っていることが判明しています。腸内でも同じ役割をしてくれるとすれば、ビフィズス菌がある種のがん予防になっているということです。
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